【特集】京美人のお気に入り 心地よい暮らし編
京美人とは見目形ではなく、審美眼を持つ美しいたたずまいの人。
京都生まれで、京都の街を長年取材してきたライターKさんも、そんな京美人の一人。
そんな憧れの人が愛用しているあれこれは、男女問わず使えるものばかり。
今回は、暮らしにまつわるアイテムをご紹介します。
気持ちが整うお気に入り
文章を書くことが仕事のライターKさんの机周りには、どんなものがあるのでしょう。
気になってたずねてみると、「お茶を必ず飲むのでティーセットがあります。
引き出しには書類を送る時に添える一筆箋や、封筒代わりにも使うポチ袋は欠かしません」。
仕事と趣味を楽しむ机には、自分と人を思う小物が揃えられています。
① PELICAN TEA POT/晋六窯
たっぷりとお茶が楽しめるペリカン急須は、晋六窯の人気アイテム。その急須をモダンにアレンジしたティーポットも使いやすさ抜群。
「私はペリカン急須を使っていて、大きな注ぎ口から水色が見えるので、お茶の出具合がひと目で分かります。新しく出たティーポットも使いやすさはそのままに、紅茶も似合うモダンなデザインに。シリーズのカップなどもあります」
② 雅揃い/みすや忠兵衛
文政二年(1819)から針屋を営み、あらゆる手芸道具も扱う。看板商品の針と基本の道具を収めた裁縫セットは一つあると便利。
「和裁士だった祖母もみすや針を使っていて、布を滑るようにスーッと通る気持ち良さは、他の針と比べ物になりません。ちょっとしたほつれなどはこのセットで十分事足りますし、桐箱のたたずまいも上品で好きです」
※ご好評につき売り切れました。
③ ポチ袋3種セット(うさぎ・赤たとう・鹿の子)/ぴょんぴょん堂
木版手摺りの昔ながらの作り方で仕上げるポチ袋。和紙の風合いも温かみがあり、絵柄もクラシカルで愛らしい。
「ポチ袋はお金を入れるだけでなく、封筒代わりにもします。特にぴょんぴょん堂のように、木版で手摺りされたものは、一枚ずつかすかに表情が違って美しい。絵柄も可愛いので、ついいくつも集めてしまいます」
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④ 桐箱花鳥箋 千代菊/和詩倶楽部
モダンな紙小物が揃う和詩倶楽部の一筆箋は桐箱入り。さらに開けると、文香が添えられていて良い香りがふわりと漂う。
「例えば、何かプレゼントするときなど、できるだけ何にでも手書きでひと言添えるようにしているので、一筆箋はとても便利。和詩倶楽部は香りがほのかについていることと、ボールペンなどのインクのりも良いです」
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⑤ 碧釉白線刻 ミニ花器/京都陶磁器会館
さまざまな作品が並ぶ京都陶磁器会館で人気の一輪差し。内側の青釉が水面のように見え、そのままの姿も愛らしい。
「ケーキ一つ我慢して花を一輪飾りなさいという京美人の先輩の言葉が忘れられません。小さな花器に野花一輪挿すだけで気持ちも晴れやかに。ちなみに、京都陶磁器会館はいろいろな窯元や作家の作品があって楽しいです」
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PICK UP!
雅揃い
着倒れの京都で愛される
みすや忠兵衛の針
【お話をうかがった方:みすや忠兵衛 営業・小林かおりさん】
全国にリピーターがいる針の専門店
針の仕上げは今も手作業
みすや針が折れにくく縫いやすい理由は、「刃物と同じで、鋼に火を入れ、冷やすことを繰り返して鍛えるため折れにくいんです。そして、磨きの最後の仕上げを手で行っています。大量生産のものの多くは針に対して横方向にローラーで磨かれていますが、みすや針は運針縫いと同じ縦方向に磨くので生地に引っかからず滑らかに縫うことができます」とのこと。目には見えませんがとても大きな違いがあります。生地の厚みなどに合わせて、針の太さや長さを選ぶことも出来るので、必ず自分好みの針の使いやすい針が見つかります。
小林さん「『雅揃い』は桐箱にも注目してほしいですね。昔の絵柄の美人図を復刻させたところが、個人的にお気に入りです。しかも桐箱は針が錆びないよう湿気からも守ってくれて、機能的でもあるんです」
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